これからNISAを始める人へ伝えたいこと
はじめに
あけましておめでとうございます。Kabuto です。
今年もよろしくお願いいたします。
激動の2022年が終わり、明日はいよいよ2023年の大発会です。
卯年にちなんで、「卯は跳ねる」となるとなれば良いですが、世界情勢を考えると、簡単にはいかなそうですね。
今日の話題 → NISA
さて、2024年から始まる「新しいNISA」の効果もあり、日々NISAへの注目が集まってます。
これから始めようとしている人も多いのではないでしょうか。
私の周りでもそういう人が多く、アドバイスを求められることが増えてきました。
今日は、これからNISAを始めようとしているあなたへ、私がお伝えしたい投資戦略について書いてみようと思います。
戦略というとちょっと大げさですが、自分ルールみたいなものです。
カジュアルに読んでいただければと思います。
なお、「NISAとは?」「新しいNISAとは?」については、他にわかりやすく説明されている記事がたくさんありますので、そちらに譲ります。
ここではNISAで株の運用を始める上で、気をつけていただきたいことにフォーカスしたいと思います。
また、これはあくまで株式投資の初心者向け、かつNISAということを前提に考えています。
経験が十分にある方や、非NISAの場合は的を得ないものもありますので、その点はご承知おき願います。
これからNISAを始める人へ
では、さっそく挙げていきます。
たくさんありますが、重要な5つに絞りました。
- 個別株を買わない、インデックスで分散投資
- 時間的にも分散をする
- 暴落したからといって売らない
- 最低でも配当は取る
- ルールを決めてちゃんと利確する
理由を簡潔に加えるとこちら。
- 個別株を買わない、インデックスで分散投資 → NISAは損益通算ができません。インデックスは0になりません。
- 時間的にも分散をする → 相場は常に動きます。慣れないうちはドルコスト平均法をベースに。
- 暴落したからといって売らない → 安値で買って高値で売るのが基本です。
- 最低でも配当は取る → 気楽に行きましょう
- ルールを決めてちゃんと利確する → n% 上がったらどんな理由があろうと売る(nは自分で決める)
なお、ここでいうインデックスで分散投資というのは、具体的には日経225、TOPIX、日経平均高配当株50などのETFを売買することを指しています。
また、便宜上インデックスと表記していますが、指数になっていなくても、分散投資ができるものであれば良いと思います。
では、それぞれ解説していきます。
1. 個別株を買わない、インデックスで分散投資 → NISAは損益通算ができません。インデックスは0になりません。
まず、個別株を避ける理由として、NISAは損益通算ができません。つまり、損切りがしづらいのです。
NISAを度外視すれば、株式投資で最も大切なのは、大きな損をしないことです。
その観点でも、損益通算ができないNISAでは、なるべく大きな含み損を抱えるリスクを減らすことが重要です。
また、個別株の動きを追うには、ファンダメンタルズ、テクニカルなどの分析や情報収集が必須で、運用コストが高いです。分析手法の学習も必要ですし、時間もかかります。ですので、初心者の方がいきなり個別株から始めるのは厳しいと思います。
一方、インデックスを買う理由ですが、ひとえに分散投資のためです。
個別株と違ってインデックスは0になりません(※)。インデックスを買った時点で銘柄分散ができているのです。
※ 正確には個別株も株価は0円にはなりませんが、倒産すれば株式が無価値になります。
例えば、TOPIXは約2200銘柄から構成されています。
2200銘柄が足並み揃えて下落、しかもずっと落ち続ける、なんてことはさすがに考えにくいでしょう。
実際にここ1年のチャートを見ても、上下動を繰り返しています。
楽天証券より
逆に、具体的な銘柄をあげるのは避けますが、何年も下げ続けて一向に浮上してこない個別株なんてものはザラにあります。
そういうハズレくじを引かないためにも、分散投資をしましょう。
2. 時間的にも分散をする → 相場は常に動きます。慣れないうちはドルコスト平均法をベースに。
上記のチャートを見ても分かる通り、相場は時間とともに動きます。
一番安いところで買えれば理想的ですが、始めてすぐにトレンドを判断するのは難しいと思います。
そんなときは、例えば毎月/毎週など、時間的に分散して一定の金額を購入するのです。
そうすれば、平均取得単価が平準化されて、偏った高値掴み、安値掴みを避けることができます。
このような方法をドルコスト平均法と言って、非常に有名な投資運用手法です。
つみたてNISAはまさにこれなのですが、一般NISAでも理屈は同じです。
ただ、必ずしもドルコスト平均法にこだわる必要はありません。
少し慣れてきたら、自分なりのアレンジを加えても良いと思います。
重要なのは、間違っても投資資金を一発でつぎ込むことのないように気をつけることです。
全額つぎ込んだ翌日にXXショック、なんていうことになっては目も当てられません。
3. 暴落したからといって売らない → 安値で買って高値で売るのが基本です。
これまでも説明してきたように、長期的に見れば、インデックスが下がりっぱなしになる可能性は低いです。
下がって含み損が出ても、焦らず上がるのを待ちましょう。
基本に則れば、下がった時は買いのチャンスです。
繰り返しますが、これはNISAでインデックス投資をしている場合の話です。
非NISAで個別株でなら話が変わってきます。
4. 最低でも配当は取る → 気楽に行きましょう
これはちょっと雑だったかもしれませんw
どういうことか説明します。
インデックスであろうと、短期的に下落が続くことはあるので、そうなると投資家(あなた)のマインドも下がってしまいます。
そんなとき、最低でも配当金(分配金)が入ってくれば、投資に向き合う気持ちを維持できます。
例えば、「【1489】NF日経高配当50」は、分配金利回り(※)が4.58%です。
これなら、もし含み損が出ても、長い目で見れば損を取り戻せる、だから持ち続けよう、という気にもなりますよね。
※ 直近12か月の実績分配金及び作成日の終値をもとに算出したもの。詳細はリンク先を参照。
銘柄選択の際は、配当利回りも重視しましょう。
5. ルールを決めてちゃんと利確する → n% 上がったらどんな理由があろうと売る(nは自分で決める)
言うまでもなく、株式投資の目的は、投資元本に対して利益を上げることです。
なので、利確はとても大事です。
上昇トレンドが続くと、このまま上がり続けるような錯覚にとらわれることもありますが、残念ながらそれは幻です。
必ず下落局面は来ます。
ですので、利益が出ているのであれば、積極的に売って利益を確保しましょう。
とはいえ人間の心理には上記のような感覚的なバイアスがかかるのは仕方のないことです。
そんなバイアスに惑わされないよう、自分で利確の基準を決めて、それを遵守するように心がけましょう。
あくまで個人的な目安ですが、10〜15%利益が出ていれば、一旦利確して良いのではないでしょうか。
利益が配当(分配金)利回りより低いのであれば、もちろんホールドで良いと思います。
おわりに
長々と書いてきましたが、どれも目新しいものではなく、各所で目にするものです。
偉そうに言うほどのものでは全くありません。
単純に、気をつけてほしいから書きました。
逆に言えば、私は初心者の頃に個別株に投資をして失敗していますし、損失を抱えたままNISA口座で塩漬けになってしまった株があります。
そういう失敗を経験して、試行錯誤した結果、この5つのルールをベースに運用するようになりました。
これからNISAを始めるあなたへ、少しでも参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
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